2015年4月16日木曜日

『おはぎ』ちゃん

おはぎちゃんは迷子のシュナちゃんでした。センターにてお迎えを待っているときに飼い主さんは判明しました。しかし、飼い主さんはご病気でこれ以上ご家族もおはぎちゃんを飼い続けることは難しいとのお返事でした。

そしてご縁があり、2013年12月TSRでお預かりするこになりました。

おはぎちゃん、お預かりしてすぐに妊娠していることがわかりました。

胎児の大きさからして最低でも5~6週目ぐらいではないかと、そしてエコーでは元気に動いてる2ワンの胎児が確認出来ました。 保護犬の出産には、かなりのリスクが伴います。 

先ずは父親が解らない事、純血では無くて違う犬種が父親の可能性も否めませんし、両親においても共に血筋が解らないだけに遺伝性の疾患を持った子が産まれる可能性があります。 

TSRでは出産を済ませたケースはなく、シュナが大好きな素人の集まりがスタートであったこともあり、どのように対応するのか、メンバー内でも出産させる、残念だが赤ちゃんは見送る、と判断がなかなかつきませんでした。

当初 大阪でお預かりしていたおはぎちゃんでしたが、東京のメンバーがはるばる大阪まで迎えに来てくれ、おはぎちゃんに出産に望んで頂くことになりました。

出産に向けて預かりさんは本当に手厚いケアをしてくださいました。おなかには2ベビー。
 おはぎちゃんがんばってくれました。2014年1月12日 大福くん 産まれました。

しかし、おなかの中にいたときから個体差があったもう1わん、翌朝になっても生まれず… 朝一番で帝王切開をしてもらおうと病院に行ってエコーで見たら既に赤ちゃん自体居ませんでした。 もう1匹の小さかったワンコさんは前回の検査の時はハッキリと写っていました。 

TSRにやってくるまでのおはぎちゃんの栄養状態が悪かった事から獣医さんには厳しいかもとは言われていました。 自然の摂理で1匹でも残すために小さかった方は数日前に亡くなり吸収されたんだろうとのことでした。 チビワンコはお兄ちゃんに命を託したのでしょうか、居ないとわかった時は本当に残念でしたが、残された大切な命を大事にお預かりしていこうと預かり担当は思ったそうです。

出産を終え、本当に上手にお母さんをしてくれていたおはぎちゃん、大福くんもすくすくと育ってくれました。

お預かり当初の健康診断よりわかっていた結石。血尿が見られ、尿検査で潜血もあり、エコーで石がいくつか確認できました、しかし授乳中の結石治療は難しいそう。
離乳食は始まったばかりで、親子を放すわけにいかず、授乳中でも大丈夫な抗生剤を服用しながら今月は食事はそのままで、離乳後食事療法を開始、その後尿検査等を行い、対策を考えることになりました。

食事療法にて結石がほとんどなくなり、手術は必要なないところまで回復。
かねてからお声掛けいただいたおうちにトライアルにでることとなり、そのまま正式譲渡となりました。
おはぎちゃんの様子をブログに掲載してくださっています。
http://blog.goo.ne.jp/junkers_klug


おはぎとの生活
おはぎママ

TSRのHPを見るきっかけは、シュナウザー特集をしていた「愛犬の友」でTSRが紹介されていたページです。紹介されていた沢山のシュナくんやシュナちゃんの中で、ひときわ目を引くブラックの女の子が【おはぎちゃん】でした。

その写真の【おはぎちゃん】は、クルークに面影がとても似ていました。

クルークとは、ユンカース(M.シュナ/ソルト/♀)の妹として迎えたM.シュナ/ブラックの女の子です。年功序列から言っても、先に天寿を全うするのはユンカースだと思っていました。
でも、クルークが5歳の時に悪性リンパ腫と診断されてしまい、それからは抗がん剤治療や輸血、入院を繰り返して1年5ヶ月の間、病気と戦い、2011年11月末に6歳の短い犬生を閉じました。
悲しみに暮れる私を、ユンカースはそっと傍に寄り添い一緒に居てくれました。
クルークが星になってから、数年は他の子を迎える気になれませんでしたが、ユンカースの年齢も考え、出会いを求めてあちこち足を運びました。
でも、「これだ!」という出会いがないままでした。

そうこうしている間にユンカースも15歳を過ぎ、老いが日に日に感じられるようになり、
子犬は迎えられないと思い始めていた時に、運命の出会いとはこのことか!と思わざるを得ないほど、クルークに似た【おはぎちゃん】を見たのです。年齢的に、クルークの生まれ変わりのはずもありません。でも、【おはぎちゃん】の写真を見るたびに、涙が止まりませんでした。

子犬は迎えられそうにないけど、成犬なら・・・
不幸な犬生を送っていた子を救えるのなら・・・
そして、クルークを亡くした悲しみが癒されるかも・・・
と、希望やエゴなどいろんな思いが交錯していました。

その時の【おはぎちゃん】は、まだ家族募集中ではなく、家族募集準備中となっていましたし、保護先が遠いため里親希望者としての基準を満たせていませんでしたが、私の中で『この子だ!この子なんだ!』と強い思いがあり、問い合わせを行いました。
【おはぎちゃん】が現在、保護後に妊娠中である事が発覚し、TSRのメンバーさん達で色々と話し合った結果、出産させようとなり、無事出産を終えて、子育て中だと回答をいただきました。

出産を終え、お見合いが可能になったので会いにいきました。実際に会ってみると、面影だけではなく、表情やしぐさもクルークに似ていて、泣きながら私を見つめる【おはぎちゃん】を抱きしめてしまいました。
子育てが終わり、トライアルが始まりました。老犬のユンカースと距離を保ちながら、生活が始まりました。

  
シュナウザーは基本的に、食に貪欲です。
でも、【おはぎちゃん】はユンカースの食事が終わるまで、少し離れてお座りをして待っています。目も見えず、耳も聞こえない、足腰の弱っているユンカースを敬うように、自己主張を控えているようでした。そんな健気な様子はクルークとは似ていません。
一緒に暮らし始めると、【おはぎちゃん】の個性がはっきりとわかりました。

トライアルが終了し、晴れて我が子になれた時には、とても嬉しかった。今までの辛かった時期を踏まえて、最後の時まで一緒にいてあげようと思いました。

ユンカースは、おはぎがうちの子になり安心したのか、2か月後に永眠しました。おはぎは、引継ぎをするかのように棺のそばを離れませんでした。

ユンカースの死から、立ち直れたのもおはぎのおかげです。そして、これからはユンカース、クルークの分まで長く一緒にいます。

過去のトラウマで、他のわんこに威嚇吠えをしたり、お留守番が苦手なところなどがありますが、少しずつ、少しずつ、大丈夫だと、もう一人で彷徨う必要がなく、安心できるのだと、わんこも怖くないのだということを教えてあげていきます。
いつか、他のわんこと仲良くドッグランをかけまわるおはぎを見たいと思います。

おはぎとの出会いをくれた、TSRと保護してくれた方々に感謝しています。

おはぎママ、募集前からおはぎちゃんのことを見守ってくださっていました。大福君の成長過程においてママと一緒にすごす時間がとても大事なこと、だからすぐにトライアルにはお伺いできないことすべてご理解いただき、お待ちいただきました。

TSRにやってきたころ、やせていてしかも妊娠中、なんとか無事おはぎママの元につなぐことができ、安堵しております。なによりもすべての事情を踏まえた上で、おはぎちゃんを家族に迎えてくださったこと、心より感謝いたします。

先日おはぎちゃんがお誕生日を向かえたそうです!おうち記念日をお誕生日にしてくださいました!おめでとう~おはぎちゃん!!

またおはぎちゃんの様子 お知らせくださいね。楽しみにしております。

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2015年4月8日水曜日

『ムック』くん

2014年4月に迷子としてセンターにてお迎えを待っていましたが、残念ながらお迎えは無く、ご縁があり、6月ムックくんはTSRへやってきました。とても愛想のいい子で預かりさんの初対面のときもしっぽぶんぶん、撫でてーとと出てきてくれたそうです。

ムックくんは シュナにしてはカールがきつく、シュナプーなのか?とも思われましたが、預かりさんのかっこいいカットでばりっとモヒカンシュナになりました。





がっしりタイプかと思われていたのですが、意外と体重は平均値。あらぬ疑いをかけてしまいました・・・ごめんよ、ムックくん。

人が大好きなムックくん、預かりさんちでも1週間もしたら、うちの子?ってほどのくつろぎっぷりだったそうです。

こーんなかわいい写真を募集写真に載せたらそりゃもうすぐご応募が入りますよね。あれよあれよという間にもこもこムックくんはトライアルに出て今のおうちの子になりました。




ムッちゃん有難う
ムックまま
私がムックをTSRで発見したのは2014年の6月です。
我が家は夫、義母、私の3人暮らし。子供がおらず、二人で日々忙しく働き、義母には掃除洗濯アイロンがけと食事の支度以外のすべての家事を任せていました。
義母は85歳、夫と私も50代となり、夫はいつも犬を欲しがっていましたが、定年退職するまで無理と言い続けていました。その夫は一人っ子だったため、いつも家に弟分のワンコがいました。最後のワンコとなったのがシュナウザーの女の子のかっちゃんでした。
夫の犬を飼いたい病は日々ましており、犬を飼ったことのない私は不安でしたが、保護犬を飼うと決めていたので、そこで見つけたのがTSRのHPとあまりにも可愛いムックでした。
2週間後にはトライアルがはじまり、我が家の家族となったムック。ムッちゃんがきて、大きく家族に変化がありました。

①みんなで、散歩やしつけ計画で連絡を取り合うことが増え、義母に夫も私も電話連絡をすることが増え、家族の会話が増えました
②ムッちゃんを囲んで、笑いが増えました。
③義母の血圧が下がり、主治医の先生から、ドックセラピー効果と言われました。

こんな家族の幸せを運んでくれたムッちゃん。毎朝4時には私を起こしに来て、お散歩です。私も夫も朝早く職場にいくため、ムッちゃんもいつのまにか早起きとなり、朝の強い私から離れなくなりました。
お昼は義母と庭で遊び、一日を過ごし、夜の散歩は夫です。



夫の帰る時間になると、玄関でひたすら待つというムッちゃん。義母はそれがいとおしくて、二人でひざ掛けをかけ、夫の帰りを待つそうです。そのムッちゃんも躾教室を経て、結構良い子になってきました。

近所でも保護犬で頭の良いムッちゃんとして有名です。いつも働いていて、近所もお隣程度のお付き合いでしたが、土日の夕方のお散歩で公園デビューしてから、多くの方とお知り合いになることができ、本当にムッちゃんのおかげで、心豊な生活ができています。義母は、ムッちゃんに元気をもらい、より快活になっています。

ムッちゃん、ありがとう。

また、TSRの皆さまに心より感謝します。保護していたM様には多大な指導も頂き、とても有難く思っています。今後もTSRの活動を陰ながら応援して行きたいと思います。


ムックくんがご家族の中心で 愛情いっぱいに接してくださっている様子が伝わってきます。
義母様の体調まで良くしてしまうとは、ムック セラピー効果絶大ですね。
最初のご家族のお迎えはなかったけど、むくむくムックくん、新しい家族と今はとても幸せに過ごしてくれています。

今日もご家族の愛情をうけて、ムックくんはしっぽぶんぶんしてるんだろうなぁ。

ほっこり心温まるお手紙、ありがとうございました。


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